カプコン2D格闘ゲーム『マーヴル・スーパーヒーローズ』
僕はカプコン90年代2D格ゲーの『マーヴル*1・スーパーヒーローズ(Marvel Super Heroes)』が大好きです。
題材としては昨今一般的にもメジャーになったMCUの映画『インフィニティ・ウォー/エンド・ゲーム』の原案のコミック『インフィニティ・ガントレット』がベースで、映画のMCU作品でもおなじみのキャプテンアメリカやスパイダーマンにハルクなどの他、(今のところMCUには合流してない)X-MENのキャラやどこから引っ張ってきたの??と思わずにはいられないシュマゴラスみたいなのもいます*2。
……なのですが割と不遇な子でもあります。タイミング……とおそらくはライセンスの問題もあったのでしょう、少なくとも日本国内では家庭用ゲーム機向けに完全といえる移植はされずに2022年を迎えています*3。
そのためアーケードとそん色ない状態で自宅で(合法的に)楽しむためにはCPS2のマザーとROMを入手しアーケードゲームをプレイする環境を構築する必要があります。少なくとも20~15年くらい前までは中古アーケードゲーム基板を扱うお店がたくさんあったので価格的にも流通量的にもさほど入手に困ることはなかったのですが、2022年現在では中古市場で入手するのもいうほど簡単ではなくなりました*4。
北米ではArcade1upで普通に売られている
一方北米では当たり前ですがMarvel版権ものは日本より人気があるのでしょうか、一時期PS3とXBOX 360向けに完全移植されたものがオンライン配信されてたようです(現在は終了している)。
そしてその後、実際の筐体の3/4サイズのミニチュア*5アーケードゲーム機のArcade1upで商品化され、完全移植版*6が自宅で遊べるというとてもうらやましいことになっているようです。いや、ほんとにうらやましい。
しかも人気があるせいか、筐体の形やサイズやカップリングを変えたものなど、ざっと確認できた感じで以下の4つのプロダクトに含まれていまあした。
- Marvel Super Heroes Arcade Machine
- Marvel Super Heroes 2 Player Countercade
- Marvel vs Capcom Head-to-Head Arcade Table
- Marvel vs Capcom Arcade Machine
どれも日本国内向けに輸入販売する代理店などはないですが、たま小規模の輸入業者さんと思し出品者がヤフオクやメルカリ、アマゾンマーケットプレースなどで販売していることはあります。ものによっては個人輸入も十分現実的だと思いますので、それぞれについて少し調べたメモ書きをまとめておきます。
1.Marvel Super Heroes Arcade Machine
- Arcade1upで最初にリリースされたMSH入りの筐体
- https://arcade1up.com/collections/cabinets/products/marvel-super-heroes-arcade-cabinet
- 表題のMSHを含む3 in 1
- Marvel Super Heroes
- X-Men: Children of the Atom
- The Punisher
- Special Editionも存在
- https://arcade1up.com/collections/cabinets/products/marvel-cabinet
- 三和製のボタンとレバーを採用
- サウンドがステレオに
- 筐体の一部の色やライザーのイラストも少し異なる
- ソフトウェアは同じ(おそらく)
- 個人的な雑感
- 難易度等のゲーム設定等は全く触れないのが難点
- eBayでもよく見る為、本体価格は比較的安価で購入できることがあるが、日本国内への輸送費*7を考えるとお買い得度は高くない
- eBay等で比較的安価で基板のみの形で販売されているもののも見かけるがArcade1upの中でも日本国内で正規に販売されていない第二世代の仕様のため注意が必要。またコントローラーエンコーダー基板もセットで必要になるのでその点も注意
2.Marvel Super Heroes 2 Player Countercade
- 8インチ液晶の少し小ぶりな筐体のCountercadeシリーズでリリースされたバージョン。
- https://arcade1up.com/products/marvel-super-heroes-2-player-counter-cade
- 内蔵ゲームは以下の4 in 1
- Marvel Super Heroes
- X-Men vs Street Fighter
- Marvel vs Capcom
- The Punisher
- ゲームレベルやダメージレベルなど最低限のゲーム設定は変更可能
- こちらのレビュー動画などからうかがえる:https://www.youtube.com/watch?v=qF1iA5o-0-I
- 外付けUSBコントローラーが利用可能
- 個人的な雑感
- 少し小さめだがそれ故に現在のラインナップの中では一番個人輸入しやすそう -本体価格に加えて 輸送費と諸費用を15,000円程度見込めば輸入できそう?
- 機能的にも必要最低限備わっている
- サイズ的にも日本の住宅事情には合いそう
3.Marvel vs Capcom Head-to-Head Arcade Table
- 向かい合わせて二人対戦が可能なテーブル筐体タイプのバージョン
- https://arcade1up.com/collections/head-2-head-cabinets/products/marvel-vs-capcom-head-to-head-arcade-table
- 内蔵ゲームは以下の8 in 1
- Marvel Super Heroes
- Marvel x Capcom
- X-Men: Children of the Atom
- The Punisher
- X-Men vs Street Fighter
- Marvel Super Heroes vs Street Fighter
- X-Men: Mutant Apocalypse (SFC版)
- Marvel Super Heroes: War of the Gems (SFC版)
- ゲームレベルやダメージレベルなど最低限のゲーム設定は変更可能
- こちらのレビュー動画などからうかがえる:https://www.youtube.com/watch?v=EPDeU4f2ACg
- 個人的な雑感
- CPS系の2Dマーベルゲーム同梱ゲームとしては満点
- ゲーム盛りだくさんで一見お買い得感はあるが重量とサイズの問題で個人輸入には向かない
- 梱包重量は30kg over
- 輸入用にコンテナ単位で輸入をしてる人はコンテナに空きがあればワンチャン(
4.Marvel vs Capcom Arcade Machine
- なぜかオフィシャルサイトに製品ページがないが実際に販売されてるプロダクト
- ECサイトでは実際に販売されている
- レビュー動画も存在
- 内蔵ゲームは以下の5 in 1
- Marvel Super Heroes
- X-Men vs. Street Fighter
- Marvel Super Heroes vs. Street Fighter
- Marvel vs. Capcom: Clash of Super Heroes
- Marvel Super Heroes: War of the Gems (SFC版)
- Wifi内蔵でネットワーク対戦に対応!
- 詳細なゲーム設定が可能
- すべてのゲームかどうかは不明だが少なくともMSHは基板のテストメニューに入って設定変更が可能
- https://www.youtube.com/watch?v=zKcViDqf-xg の 5:57あたりで解説されている
- 個人的な雑感
- ネットワーク対戦機能やテストメニューが使える点でおそらく最高峰
- 同梱ゲームのラインナップはちょっと惜しい(個人の感想)
- War of the Gems の代わりにX-Men: Children of the Atom 入れるべきちゃうのという気がしてならない
- ただし個人輸入する場合は慎重に検討すべき
- Wifiは日本国内では技適の関係でそのまま使えない(使ってはいけない)可能性が非常に高い
- 標準でライザーが同梱されているのに加えスツールも同梱で販売されているサイトが多いため、輸入する場合は余計に割高になる可能性がある
- eBayで最低限の姿で販売されているのがあればチャンスかもしれない
まとめ
Arcade1upでも比較的短期間*8にこれだけ形を変えてリリースされているのはカプコンのMarverl版権ゲームくらいで、根強い人気がうかがえます。
……そしてこのあたりを調べていると……。Countercadeは価格も手ごろ(Amazon.comで$170前後)だし転送業者さん経由の輸送費も(雑に計算してみた感じでは)常識の範囲内で行けそうな感じがしてきたし……で、『これはもう個人輸入するしかないのでは?』という悪魔の囁きが……(今後に続く?)
*1:昨今のMCU作品方面だとMarvelのカタカナ表記は『マーベル』だけど、当時のカプコンのライセンスのやつは『マーヴル』で統一されてた(はず)
*2:あ、シュマゴラスは次の2022年のドクターストレンジでMCUデビューかもしれません
*3:当時のメインストリームだった初代プレイステーションとセガサターンでは処理能力不足で完全な形では移植できませんでした。CPS2ゲームが完全な形で再現できる能力を持ったDreamCastでMARVEL VS. CAPCOMが発売されたときは移植を期待したのですが、結局DCでもPlayStation2でも移植されることはありませんでした……
*4:ゲームセンター自体が閉店・廃業で激減してるためか昔は各地の電気街にあった中古アーケードゲーム基盤を扱う店ももう数えるほどしか残っていません。そのため品物自体が常に市場在庫で見つかるとは限らず、価格もマザーからそろえると下手をすると下でも6万円~、タイミングや状態によっては10万円程度予算をみておく必要があるかもしれません。マザーはともかくROMについてはヤフオクやメルカリなどを定期的にチェックするほうが早いかもしれない感じがします。
*5:ミニチュア……というにはでかくて重いですが
*6:実際にはCPS2版のROMそのままをエミュレータで動かしてるはずなのでので実質的に米国版のアーケード版そのまま
*7:転送業者さんにもよるが3万円程度は見込む必要あり
*8:むしろライセンスの契約期間中に沢山売ってしまおうという思惑という気もしなくもない