今日の読書。
システム開発におけるネーミングについて扱った本。この手の話題で、それのみを扱いつつまとまった書籍になっているのは少し珍しい気がしたので、買ってみました。
全体の内容としては、『ネーミングの重要性を浸透させるための例と導入』及び『実践する際の方法論の説明』について扱ったパート(第一章)が2割程度。例題を元に実習という形式のパート(第二章)が残りの部分。
最初のパートは、先日斜め読みした時際には一見駆け足でさらっと流しているような感を持ちましたが、それは浅慮でした。今日改めにちゃんと読み直してみると、必要な点を最低限の例を交えながら説明されていて解りやすい……と言うか、システム開発の場において日々感じているような事柄が整理され明文化されている、という印象を得ました。
残りの例題パートについては、まだ半分くらいしか読み進めていませんが、挙げられている例題が比較的実務的で、例題に取り組んでみようという気が起こりやすい印象を得ました。(あまり評価のよくない本だと、例があまりに現実とかけ離れすぎていて例題に真面目に取り組む意欲が失せたりするんですが、本書においてはそういったことが今のところ起こっておりません。私の気の持ちようかもしれませんが(^^;)
ちなみに私、当初この本で扱う内容は所謂『命名則』、つまりDBのカラム名やクラス名とかメソッド名、変数名などシステム上・プログラム上で扱う識別子、の事を勝手にイメージしていました。
が、本書は(そういった内容も必然的に含まれすが)もっと上流の設計や要件定義、提案などの段階で意識すべき内容を多く扱っています。
いわゆる命名則であればなんらかコーディング規約などで定められているものがあったりする事も多いと思いますが、上流工程でのネーミングについてはあやふやなまま進めている人が多いのではないかと思います。そして、いつも「何となくしっくりこないけど、まあ、意味はわかるし誰からも突っ込みもらってないからいいか。」くらいの意識のまま進めていたりするのではないかと思います。<というか、私がそんな感じですが(^^;
そういった方には、ひとつの処方箋として良い方向に進める道しるべになってくれそうに思いました。
- 作者: 開米瑞浩
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