Synology RT2600acとMR2200ac×2の計3台で構成されているメッシュWi-Fiに対して、
- メッシュの親(プライマリポイント)を RT2600ac から新規に購入した RT6600ax に入替え
- 取り外したRT2600acをWi-Fiポイント(子)として追加
という作業を行ったのでメモ。
背景
- 現状の構成ではWi-Fiの入りが良くない部屋でPC作業をする必要が出てきたため、メッシュにポイントを追加することを検討
- 現行の構成のまま追加ポイントとして足せるのはMR2200acだが、Wi-Fi 6にも対応していない数世代前レベルの機能であるMR2200acを新たに購入するのは2023年10月現在において魅力が乏しい
- 少し調査したところ以下が判明
- 現時点で最新のSRM 1.3.1ベースでは、RT6600axおよびWRX560をプライマリポイントとすることでRT2600acを子のWi-Fiポイントとして利用可能
- 既存メッシュのRT2600acの、RT6600axおよびWRX560への入替えは公式にサポートされている(一から再構築する必要はない)
以上より、多少コストはかかるもののRT6600axを一台新規購入することで当初の目的を達成しつつネットワーク全体としての性能の向上や将来性の面でもデメリットの無い対応ができそうと判断した。
作業概要
公式のナレッジセンターの以下のドキュメントがピンポイントで適合する。
- Synology RT2600ac/MR2200ac から RT6600ax/WRX560 に構成を移行する方法は
- 追加 Wi-Fi ポイントとして RT2600ac を展開するにはどうすればよいですか?
要約すると:
- プライマリWi-Fiポイントの入れ替え
- 既存構成のRT2600acとMR2200acのSRMを最新にアップデート
- 既存構成をファイルにバックアップ
- RT6600axを仮セットアップ
- RT6600axにバックアップを適用
- RT2600acの取り外しとRT6600axの接続
- 子Wi-FiポイントとしてRT2600acを追加
- RT2600acをハードリセット
- Wi-Fiポイント追加の設定
となる。
以下、いくつかポイントのメモ書き。
プライマリWi-Fiポイントの入れ替え
- 要はプライマリポイントの機器交換後に交換前のバックアップを適用することで構成を維持することが可能ということ
- ただしSRMのバージョンについて以下を満たす必要がある
- SRM のバージョンは 1.3以降(最新が望ましい)
- SRM のバージョンが入替前後でパッチレベルまで一致している必要がある
- SRM 1.2系かから1.3以上へのアップデートは自動では行えない模様
- PCにて対象ファイルをダウンロードして手動適用する必要がある
- ダウンロードセンターから入手
- PCにて対象ファイルをダウンロードして手動適用する必要がある
- RT6600ax の初期設定は、とりあえずSRMにログインできれば良い
- RT6600axがインターネットに接続されている必要はない
- SRMにログインしてSRMのバージョンアップとバックアップの復元ができればそれでよい
- ネットワークのSSIDなども適当で良い
- ただし管理ユーザーのIDとパスワードはバックアップ後も引き継がれる模様なので既存設定の合わせておく方が良さそう
- RT6600ax のSRMの更新
- SRMのバージョンアップが必要なケースあり(出荷タイミングによっては不要なケースもありそう)
- RT6600ax を直接インターネットに接続せず、ダウンロードセンターから取得してアップデートしても良い
- バックアップから復元
- RT2600acの取り外しやRT6600ax の接続前にバックアップを戻してしまって問題なかった
- 機器の入れ替え
- 物理的に RT2600acを外して同じようにRT6600ax を接続し、RT6600ax を起動すれば交換完了
メッシュの子Wi-FiポイントとしてRT2600acを追加
- RT2600acのハードリセットが必要な点に注意
- RT2600acのSRMを1.3.1にしておく必要がある
- 今回の場合前段で既存構成から取り外す前に行われているので気にしなくて良い
- Wi-Fiポイントの追加作業そのものは従来と全く変わらない
まとめと今後の展望
- メッシュWi-Fiのプライマリポイントの入れ替えは公式でサポートされている行為でありドキュメントもそろっているので良かった
- 作業自体も特にトラブルを起こすこともなくすんなり終わった
- 今後のWi-Fiポイントの追加や入れ替えも必要応じてスムーズ対応できそう