改訂新版JavaScript本格入門 ~モダンスタイルによる基礎から現場での応用まで
- 作者: 山田祥寛
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/09/30
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログを見る
Twiterで行われてたWINGSプロジェクトの書籍レビュアー募集に応募し、献本いただきましたので少し遅くなったのですがレビューを書かせていただこうと思います。
体系立て無理なく入門できる本
全体的に丁寧に図示も交えながら体系立てて解説されているので、タイトルの通りJavaScriptをきちんと学習できる書籍だと思います。いわゆるサイ本などと比較すると言語仕様の深い部分での言及などは少ないですが、入門や脱初心者を目指すのであれば十分なレベルの内容だと思います。
他の初心者向けの入門書やWebサイトの入門者向けの記事などを見ながら始めてみた人が、ちゃんと文法や言語機能などに向き合い始めるのは最適の一冊ではないでしょうか。
改定の最大のポイントはES2015
この本は2010年に出版されたこちら https://www.amazon.co.jp/dp/4774144665 の改訂版でそちらも所有しているのですが、大きな改定ポイントはES2015について記述だと思いました。ES2015 については、独立したトピックスとして抜粋しているのではなく、各トピックスの中に自然に盛り込まれている(かつ、わかりやすいアイコンが付いている) スタイルで記述されています。
そのため、これからJavaScriptを学ぶのであれば自然にES2015の内容を取り入れることができるんじゃないかと思います。
そのほか、非同期処理で利用するPromiseについての記述が追加されていたり、StorageやWeb Workerなどについても追加されていたりします。逆に大きく削られているのはJQuery関連。このあたりから、最近のJavaScript界隈の情勢が反映されているな、という印象を受けました。
実務で抑えるべき周辺ツールにも言及
これは前の版からだったのですが、単に言語機能について記述しているのではなく、実務でJavaScriptを利用する上で最低限抑えておいた良いようなJasmineやJSDoc、GrurntやBableなどの周辺ツールについても言及があります。 もちろんそれらを使いこなすための細かなことまでには触れていませんが(それらのトピックだけで章や下手すれば本一冊分のボリュームになるでしょう)、そういったもの自体を知ったりとりあえず試してみるための糸口としては十分ではないかと思います。