随分昔に入手してそのまあま放置していたファイティングスティックV3のジャンク品を多機種で使うマルチアケコンに改修(改造?)してみました。
Befor
After
改修内容
改修内容の概要は以下です:
- 基板類はすべて撤去し、NEOGEOやΣ8000TB、CBOX互換のアサインのD-SUB15ピンで引き出す
- D-SUBコネクタはNEOGEO/初代ファミコン互換のケースグランド無しのロングタイプ
- レバーは三和電子製JLF-TP-8YTに交換
- 平鉄板付きタイプ
- ケースにもともとある未使用のネジ穴を利用することで無加工で取り付け可能
- レバーの個体によっては底板に微妙に当たることアリ。その場合は書こうが必要
- ボタンはケース部はファイティングスティックV3についていたものを利用、内部のスイッチを三和電子製SW-68に交換
- SW-68はOBSF-30の内部のものと同じです
- もともとついていたものに無加工で取り付け可能
接続方式について
内部に基板は内蔵せず、外付けのアダプタを介することで多機種に接続できる方式としています。 ピンアサインはNEOGEOの拡張、シグマ電子の8000TBやCBOXと互換のあるものにしています。 NEOGEOや一部のMVSマザーボードやいくつかのアーケード基板用コントロールボックスにそのまま接続できますし、この手の改造を行う場合採用している人が比較的多い形式でもあります。
接続にはNEOGEOや初代ファミコンの拡張コネクタで採用されたロングタイプのD-SUB 15ピンメスコネクタ付きのケーブルを採用しています。
前述の通りNEOGEOや一部のMVSマザーボードに刺さるという利点もありますが、15芯のケーブルで細さと柔軟さ、コストパフォーマンスの良さというメリットも大きいと思っています。 最近日本のリアル店舗ので入手性は私は把握していませんが、Aliexpressやヤフオクなどを利用すれば一本当たりの値段は1000未満で入手可能とおもいます(2023年12月現在の観測範囲では)。
レバーについて
三和電子製JLF-TP-8YTがそのまま無加工で取付できました。使用したネジは径3.5mm×長さ10mmのタッピングネジです。 今回手元にあったJLF-TP-8YTは特に問題なく取付できました。が、ネットで少し調べてみたところ個体差なのか不明ですが底板に少し干渉するケースもあるようです。 その場合は底板の干渉する範囲に穴を開けるのが最も手っ取り早いと思います。穴を開けた場合はレバーボールの取り外しや締め直しがやりやすくなるというちょっとしたメリットもあります。
今回は平鉄板付をそのままつけましたが、平鉄板無しで取り付けることも可能です。ただしその場合は透明のレバーガイドに4か所ビス穴を開ける必要があります。今回は詳しく触れませんがネットを検索すれば情報はすぐ見つかると思います。
また同じ三和電子製で取付穴位置に互換のある現行品のJLX-TP-8YTやJLX-TPML-8YTもネジ穴的にはそのまま取付可能と思いますが、厚みやレバー長などの点でケースにそのまま収まるのかは私は情報を持っていません。
ボタンについて
ボタンホールの大きさ・形状的には30mm径のアーケードゲーム用プッシュボタンは大抵取り付け可能と思います。ただしケース底までの高さにあまり余裕はないので三和電子の場合は長寿命タイプのOBSF-30RGは取付が厳しいと思います。そのほかのボタンについても高さ(長さ)については注意してください。三和電子の場合OBSF-30はそのまま入ります。
今回はもともとついていたものとOBSF-30に形状と内部スイッチに互換があったため内部スイッチのみSW-68に入れ替えました。これは単純にコストダウンの為です(大体半額くらい)。
ボタンでもう一点注意すべき点は、ファストン端子で接続する場合は微妙に底板に干渉する点です(特に絶縁スリーブをつける場合)。 今回は端子を少しハの字に曲げることで対応しました。
スタート/セレクトなどのサブボタンは、元々連射スイッチなど一緒に配置されたパネルを加工し不要な穴をふさぎ、手元にあった安価なプッシュスイッチを取り付けました。 パネルにもともと開いている穴のうち不要なものを塞ぐために、私は余っていて近々使い切る必要があるポリパテがあったためそれを使用しました。が、手間がかかるので通常はおすすめしません。楽なのはパネル上のモールドをサンドペーパーなどで削り取った上で0.5㎜~1mm程度の適当な板材(プラバン、塩ビ版、アクリル板、木板などお好みで)で全面をふさぎ、利用する穴だけ再度開ける方法だと思います。また穴だけを何かでふさぐ場合もポリパテ系ではなくエポキシ系のパテを使う方が楽ではないかと思います。
その他
今回は天板は適当に100均で買ったカッティングシートを張りました。 天板に凝りたい場合もこのファイティングスティックV3は比較的楽な部類です。天板は4A用紙にギリギリ入るサイズのためA4フチなし印刷できるプリンタがあれば自分で出力できます。自分で天板を印刷する場合は、ラベル用紙を使用して直接貼り付けるよりも普通の写真用紙に印刷したうえでアクリル板などで挟む方式の方が楽かもしれません。
動画
今回もまた練習がてら、動画にしてYoutubeにアップしてみました。上記で解説しているポイントなども動画内で紹介しています。 もし興味があれば見てもらえると嬉しいです。